「資産を守る」ファンド社長 土居純のブログ

タートルとの勝手なご縁。その2

こんにちは。

今日は国内の株式市場の最終取引日「大納会」ですね。

この仕事をする前は、ニュースでは取引所で

鐘を鳴らす映像など、なんとなく見ていましたが、

ファンド運営を始めてから最初の大納会ということもあり、

どのような形で今年のマーケットを締めくくるのか、

そちらの方に興味は尽きません。果たして。

さて、ファンドの方は年末ということもあり、

さほど積極的には運用していませんので、

特にご報告することもない状況です。

というわけで前回記事 の続きでも。

アメリカの伝説のトレーダー集団「タートル」が、

私が金融の世界でビジネスを始めるきっかけになった、

というお話でした。

サラリーマン時代、私が受けていたFXの情報配信(シグナル配信)、

それを小馬鹿にした書き込みを掲示板にしたとある人物。

我慢できずに「儲かってるんだからほっといてください」

というメッセージを送りつけた・・・というのが前回まででした。

さぞ大層な反論の返信がくるか、

それともガン無視されるか・・・という私の予想を大きく裏切り、

その人物からの返信はこういった趣旨でした。

「あなたのような人物をお待ちしていました」


「私の実験に最適な人材です」


「あなたの性格は、ものごとを信じやすい単純な部分があります云々」


「FXのトレードスタイルとしては~云々」


「私の分析があたっているようなら、是非ともご返信ください」


「損はさせません」

・・・なんじゃこりゃ?というのが正直な感想でした。

肩透かしというよりは、ちょっと不気味な感じ。

論戦を挑んだつもりが妙な方向に話が持っていかれ、

「ああ・・・なんだかイタイ人に関わってしまったかも」

と思いました。

文章は相変わらず挑発的で、

口の悪い性格診断といった雰囲気。

一瞬頭に来たのですが、内容をよくよく吟味すると、

それは占いやカウンセリングで使用されるテクニックで、

「ストックスピールと言われるものに酷似していました。

詳細は検索してみていただければと思うのですが、

要は「誰にでもあてはまるような内容」を羅列することで、

相手に「うーん、当たっているかも」と思わせる技法のことです。

たとえば、

「あなたはとても注意深い人ですが、

でもたまにとても不注意なことをする場合もあります」


「あなたは過去に、人間関係がもとで痛い目を見たことがありますね?」

などと言われると、

これは大抵の人には当てはまりますよね。

これが「ストックスピール」です。

もちろん、伝え方にもテクニックがあるので、

ただ言えばいいというものではないのですが。

ともかく、その人物からのメールは、

多分にストックスピール的な要素が見受けられました。

ですので私は「その手にはのらねー」と思いながら、

「あなたのおっしやることは、

当たってるとも当たってないとも言えません」

「誰にでも当てはまりそうな内容ですので」


「正直、イタイ人に絡んでしまったのかなと、後悔しています」


「実験ってなんですか?本当の目的は?」

といった趣旨のメールを返信しました。

そうするとまたすぐに返信が。

「すばらしい」


「私のテストをクリアしましたね」


「あなたこそ、真に私の探していた人物です」

・・・これは・・・なんかの宗教の勧誘だろうか・・・

と思いっきり不安になったのですが、そうではありませんでした。

答えをいってしまいますと、

このメールをやり取りした人物こそが、

私がこの世界に入る最初のきっかけをつくった

FX専業トレーダーのT氏でした。

T氏のことは私のプロフィール にも記載しておりますので、

よかったらご一読を。

彼は当時、他の専業トレーダー仲間と一緒に、

「日本版タートル」を作ろうと試みていたのです。

つまり、

「全くのFXのド素人を、

自分たちの持てる知識や手法を全て伝えることで

徹底的に教育し、常勝軍団を作り出す」

という、

本気ともお遊びともつかない実験をやろうとしていました。

そのための人物選定をしており、

わざと掲示板に挑発的な書き込みをしたのです。

そこから反応があった人に対して、

私に送ったような挑発的かつストックスピールを使ったメールを

送り、その反応によって「タートル候補生」を選抜していたのでした。

つまり、誰にでもあてはまるような内容なのに、

そこで簡単に相手を信用してしまい、

「すごい!当たっています!あなたについていきます!」

みたいな素直な反応をした人は、

トレードに不向きということで不合格。

私のように疑ってかかり、少しひねくれた対応をした人が、

晴れて合格、というわけです・・・なんとなく複雑な心境でした(笑)

最初は狐につままれたような気持ちでしたが、

「手法含め、私の知っていることは全て伝えます。もちろん無料で」

というT氏の言葉に、二つ返事で承諾し、

そこからT氏とのお付き合いが始まりました。

・・・というわけで、

タートルと私には浅からぬ縁があること、

お分かりいただけましたでしょうか(笑)

このご縁からT氏と一緒にビジネスをやることになり、

それが現在のファンド運営に発展する道のりについては、

こちらの記事 もご覧ください。


「出会いが人生を変えることがある」

と最初に実感した、T氏とのご縁についてでした。

T氏からどのようなことを教わったか、そして当たり前ですが、

私がカーティス・フェイスになれなかった、そのあたりのお話

については、またおいおいご紹介できればと思います。

ではまた。

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