「資産を守る」ファンド社長 土居純のブログ

投資・マーケット用語集 【さ行】「催促相場」

こんばんは。

今日は日銀の金融政策決定会合が開催され、
大方の予想通り追加金融緩和に踏み切りました。

ブルームバーグによると、

資産買い入れ等基金の長期国債購入を10兆円増額、
対象国債の残存期間を「1-2年」から
「1-3年」に拡大することを決定。

株価指数連動型上場投資信託(ETF)も2000億円、
不動産上場投信(J-REIT)は100億円増額。

日銀の白川総裁は

「足元の明るい動きを後押しすることが目的」
とコメントしました。

なんで経済政策に関するコメントというのは、
こう微妙な表現なんでしょうね(笑)。
解りづらいったらないです。

今年2月のいわゆる「バレンタイン緩和」
以来の追加緩和でしたが、市場の反応としては
一旦は「まずまず」というところでしょうか。

例によって、
ここで色々解説したりすることはやめておきます。

正直、弊社のファンド運営にとって、
大局での政策云々の重要度は高くありません。

あくまで機動的かつ柔軟に、
マーケットの動きについていくのみです。

ただ久々に、

今回の金融緩和に関連するマーケット用語について、
解説してみようと思います。

ここ最近、経済ニュースに良く登場する用語、
「催促相場」です。

【催促相場】

そもそもは株式相場などで、
ある企業の増資や増配など何らかの好材料が予想される時に、
それを期待して株価が上昇し、
企業側にその好材料の発表を促すような相場を言います。

「もったいぶらんと、早よ発表しなはれ!」

ってことで株価が上がるわけですね。
多くの場合、そうした思惑による値上がりというのは
過剰になりがちですので、
発表の内容が期待を下回った場合に一転して値が急落、
なんてケースも少なくありません。

一方ここ最近では、国債利回りの低下や株安、
あるいは円高などが日銀の追加金融緩和に対する催促相場
であるという分析をされることが多いですね。

これは好材料を期待する、というのとは逆に、

「ちゃんと手を打たないと知らねーそ、わかってるんだろなコラ」

という、圧力としての「催促」です。

前回、4月9~10日に行われた日銀の金融政策決定会合では
追加緩和が見送られたため、今回の会合ではもはや
何もやらないわけにはいかない、という雰囲気があった上での、
2月以来の追加金融緩和であるということです。

人間心理の集合であるマーケットが政策の決定を催促したり、
プレッシャーをかけたりするわけですね。

今回の追加緩和に対する市場の反応は、
2月程のインパクトは無いと言われていますが、果たしてどうでしょう?

ではでは、また。

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