こんにちは。

前回の記事で、FXのマイナスエッジについて述べました。

前回の記事はこちら。

しかし、これだけのマイナス要素が重なったとしても、

やはりFXに抗しがたい魅力があるのも事実です。

それはひとえに「ハイリスクハイリターン」であることに

尽きるのではないでしょうか。

“ハイリスクハイリターン”

せめてミドルリスクハイリターンなどを目指すわけですが、
この不変の法則はなかなか回避できるものではありません。

さて、ここで最初の問題です。
ここに勝率90％の手法と勝率10％の手法があります。

どちらを選びますか？
勘の鋭い方なら何を言いたいか予想がつきましたね。

そうです。勝率が問題ではないということです。

いくら勝率が高くとも損大利少ではたった10％の損失が

利益を上回ってしまうということです。

逆も当然ありということですね。

そして、ＦＸで損失を計上しているトレーダーの数多くは、

勝率は50％以上（リスクリワードが1なら利益）なのに、

利益がでていないという特徴があります。

人間のインスティンクト（習性）として、

ＦＸゲームは本能に逆らうことなく実施していると損大利少になり、

自然に負け組に入っていくという傾向があります。

逆にいえば「本能に逆らった」トレードをしなければ勝てないということですね。

ですので、勝率が上がった時こそハイリスクであり、

リスクリワードを見直す必要があります。

どれくらいのリスクリワードが良いのかということですが、
これはスキャル～長期、個人の性格など好みもありますので、

一概には言えません。

しかし、私の周りの勝ちトレーダーで、

スキャルで勝ち続けている者は誰もいません。

勝率80％を超えるトレーダーはもちろん70％を超えるトレーダーさえいません。

逆に40％以下のトレーダーもいません。

リスクリワードが低ければ高勝率、

リスクリワードが高ければ低勝率で良いのですが、

ここに人間の心理的要因が入ってきます。

どうしても人間は負けることを嫌う習性があるので、

普通なら高勝率を求めてしまいます。

しかし、実はハイリスクなことなので、

よほどスキャルに自信がない限り勧めることはできません。

逆に低勝率でリスクリワードを高くするとどうなるかというと、

今度は人間の気持ちが耐えきれません。
すなわち、いつ来るかわからない大ブレークのために、

何連敗も細かい損切りを続ける。

こういうことができる方はかなり勝てる可能性をもった性格だとも言えますが、

極めてまれです。

普通の人間ではこのストレスに耐えられず

トレードスタイルを壊してしまいます。
そのため、私の知るトレーダーたちの中では、

結局当たり前のことに戻るのですが、

リスクリワードは1以上、勝率60％程度が無難と考えています。

もともとＦＸ自体がハイリスクハイリターンの商品なので、
さらにこれ以上リスクを加える必要がないということですね。

さて、もうひとつ不変の法則を。
高勝率の手法は長続きせず、

低勝率（といっても３０％以上ですが）の手法は長続きするということです。

ＥＡなど自動売買でも言えることですが、

大きな利益を出せるプログラムがあったとします。

でもそれが未来永劫続くことはありません。
一時は利益が出ても、あっという間に使えなくなってしまうのです。

裁量の手法も同じです。一時高勝率で利益が出ている手法ほど

短期間で使えなくなってしまいます。

これもハイリスクハイリターン同様不変の法則です。

たとえるなら、超高性能のＦ1マシンの寿命より
大衆一般車の方が長持ちする？ということに似ている、

とでも言いましょうか。

話は今回のテーマと少し離れますが、もうひとつ質問を。
勝率の高い、低いだけでは利益が出るかどうかは

わからないということは理解されていると思いますが、
では月100pipsの手法と月-100pipsの手法ではどちらを選びますか？
さすがにこれは月100pipsの手法を選ぶと思います。もちろん正解です。

ただ、専業トレーダーには月-100pipsの手法でも、大きくはないものの、
利益を着実に重ねている者がいます。これはどういうことでしょう？

そうです。彼は自信がないときは(当たり前ですが)トレードをしません。

さらに、エッジが少ないと思われる時は最小枚数でトレードをします。

そしてここぞというエッジがある時に枚数を増やしトレードするのです。

そうするとマイナスpipsでも利益だけはプラスになります。

私達の目標はpipsを獲得することではなく利益を上げることですからね。

この場合自分のトレードスタイルを確立し、

正しい資金管理を行っているからこそ、

利益を積み重ねていけるのですね。

ではまた次回。

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