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こんにちは。
以前記事にも書いたキプロス問題。
いよいよ混迷を極めています。
預金保護の対象額である10万ユーロ(約1200万円)を超える分について、
最大で60%が強制的にキプロス銀行の株式に転換されるという見通しです。
つまり日本円換算で2000万円をキプロスの金融機関に預金していたとしたら、
約800万円は保護の対象外。このうちの最大60%ですので480万円が、
問答無用でキプロス銀行の株式に換えられてしまうと。
こっわ~・・・です。
とはいえ、今回のニュースが報じられるまでは、
「キプロスってどこやねん」という方も多かったのではないでしょうか。
欧米やアジアならいざ知らず、
地中海の端にあるちっちゃい国の話なんて、さすがに関係無いわ、
と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし投資や運用という側面でキプロスを見てみますと少し事情は違ってきます。
キプロスはずいぶん前からタックスヘイブン(租税回避地)としては大変有名でして、
世界の富裕層や投資家のマネーを集めていました。
銀行が保有する資産額はキプロスそのもののGDPのおよそ8倍とも言われています。
日本でもキャピタル・フライト(資産の海外移転)の有望な資金移転先として、
海外銀行口座を開設する際には最近よく耳にするケイマン諸島やBVI(英領バージン諸島)、
ベリーズなどとともに必ずといっていいほど出てくる国名です。
当たり前の話ですが預金額の最大60%カットは、海外の預金者にも適用されます。
もちろん日本人でも。キプロスの金融機関にお金を預けていれば例外はありません。
日本が破たんした時のために資金を海外に逃がしたのに、
逃がした先が破たんしてたら話にならないですね^^;
海外投資の最大のリスク「カントリーリスク」が正に顕在化した好例です。
グローバル化なんて陳腐な表現を使うまでもなく、
情報伝達のスピードが上がり、世界が狭く近くなればなるほど、
こうした事態が簡単に起こり得るわけです。
「対岸の火事」の「対岸」など無い、ということですね。
どれだけ離れた国の出来事であろうが、
場合によっては即座に、かつ直接的に自分自身の資産がダメージを受けてしまうと。
結局投資はリスクリターンのバランスであるという点はある種割り切った上で、
情報に対するアンテナを高く張って自衛するしかないのです。
ではまた。
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