こんにちは。
CMで見かけない日は無い、
「ドッドッ、ドリランド♪」などのソーシャルゲームの
「コンプガチャ(コンプリートガチャ)」と呼ばれる仕組みに対して、
消費者庁が景品表示法で「違法」だという見解を示しました。
コンプガチャのガチャというのは、
いわゆる「ガチャガチャ」「ガチャポン」と言われる、
お金をいれたらランダムに景品が出てくる機械のこと。
オモチャ屋さんにいくと、今でも必ずありますよね。
これを模したコンプガチャの仕組みは、
ゲーム内で使うカードなどのアイテムを
有料で得られるようにし、何種類かのカードを揃えた(コンプした)ら、
よりレアな限定カードが手に入るというものです。
この仕組みに何万円もつぎ込んでしまう人や、
未成年が親のお金を使いこむといった事が頻発し、
消費者庁が「射幸心(偶然による利益を願う気持ち)を煽る」として、
規制に乗り出したわけです。
日経新聞のサイトによると、
来週にもその見解を広く周知する方針だそうで、
グリーやDeNAなどソーシャルゲーム各社が自主的に
コンブガチャをやめるよう促すそうです。
※5/10追記
グリー、DeNA両者とも、9日付でコンプガチャの廃止を決定しました。
ゲーム内でしか使えない、ましてや実体すらないただのデータに、
何万円も使ってしまう気持ちはイマイチ理解できないのですが、
今まで合法だったものを突然「ダメ！」と言われて、
自社の大きな収益源を絶たれてしまう、
グリーやDeNAもたまったものじゃありませんね。
もともと「射幸心を煽る」ことを収益源として
考案されたビジネスモデルでしょうし・・・。
ただ、こういう事態くらいは予想して、
対策を立てておかなかったのかな、とも一方で思いますが^^;
この報道の直後、両社の株価は急落し、
ストップ安をつけました。
一時、時価総額にして2000億以上が市場から消えた計算になります。
問題が起きたら、細かい分析はすっ飛ばして
根本から安易に禁止して締め付けるのは政府やお役所の常です。
コンプガチャの是非はさておき、3年で50倍もの成長を見せ、
いまや2500億円といわれるソーシャルゲーム市場
(ちなみに家庭用ゲーム市場は約5000億)の、
まさにけん引役であるグリーやDeNAに、ツルの一声しかも後出しで
「違法」という足かせをつけ、その成長に急ブレーキをかけることに、
日本経済にとってどれだけデメリットがあるのか・・・
なーんて、検証されてるはずもありませんよね(笑)
お役所は自分たちの仕事が全てですものね。
「射幸心をあおる」という表現はわかりにくいですが、
要は「ギャンブル性が高くて危険」であることを言いたいわけですね。
レアカード欲しさに、意識せず多額のお金をつぎ込み、
高いお金でゲットしたレアカードがあるから、
やめるにやめられずさらにハマる、
といったアリジゴク的構図もあるようです。
これがギャンブルなら、万に一つでもお金が殖える可能性があり、
「勝ち逃げ」の芽もゼロではありませんが、
コンプガチャは単にお金を払い続けているだけ・・・ガクガク。
にしても、金銭感覚や判断力の未熟な子供は致し方ないとして、
オトナは自己責任やろ！って思うのですが(笑)
実はこのコンプガチャの仕組み、
確率という観点では、射幸心どころではない怖さがあります。
何枚かのカードを揃えることを考えると、
揃えば揃うほど、同じカードが出る確率が上がりますので、
残りのカードが出る確率は下がります。
つまり、確率的にも最初の方は揃いやすいってことですね。
ユーザーに「いけそうな気がする～(古っ)」と勘違いさせておいて、
実際はなかなか最後の一枚が出ない・・・チャリンチャリン♪
という見事なトラップです。
そのうち
「このガチャは想定外の課金が発生する恐れがあります。ご利用は計画的に」
なんて警告文が出るようになるかもしれませんw
そこまで人間の欲望を織り込んで設計された仕組みだとしたら、
やっぱり悪質だと言わざるえないかもですね・・・。
でもこれ、投資の世界で良く言われる、
ある言葉でも、同じような勘違いが利用されています。
それは「複利」という言葉。
FXの情報商材なんかには、それこそ常套句のように登場しますね^^
「人類最大の発明は複利である」
と、かのアインシュタイン博士も言っているそうですが、
こと投資においては、よほどの堅い運用か、
または元本が保証されでもしていない限り、
複利と言う考え方は全くもって優位性がありません。
簡単な確率の問題なんです。
100万円を10％ずつ複利で殖やすとします。
3連勝すると、100万円×1.1×1.1×1.1＝133.1万円ですね。
ではその後マイナス10％で3連敗したとすると、
金額は100万円に戻るでしょうか？
133.1万円×0.9×0.9×0.9＝？？？
さていくらでしょう(笑)
計算してみてください。
勝率50％なのにあら不思議、です。
こっちの複利の話の方が、
よほどあちこちで当たり前に語られていますし、
何より実際にお金が減るリスクがあるわけです。
FXなどですと、想定以上の損失を被る可能性もあります。
プラスの面だけを強調して「射幸心を煽っている」ことには、
ならないんでしょうかねぇ・・・。
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長くなってしまいました、ではまた。
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