こんにちは。

言いたいことが多すぎでどんどん長文になってしまいます。

「要旨は簡潔に」とずっと教わってきたのですが・・・

さて前回のおさらい。

FXで億トレーダーは珍しくありませんが、

たとえ1億稼いだとしても、一生食べるに困らない金額には、

到底足りないですよね、なんて話をさせていただきました。

ではここでさらに質問です。

いわゆる先ほど書きました億トレーダーというのは多くいますが、

その方々は、億を稼いだ技術を武器に

毎年億の利益を得ていると思いますか？

そうです。お気づきの通り、

9割の億トレーダーが2～3年以内に資金のほとんどをＦＸで使い果たし、

市場からあえなく退場してしまっているのです。

なぜでしょうか？

2つ理由があります。

ひとつは、やはり人間の心理に関係します。

一時大きな利益を得た者が、そこでFXを止められるでしょうか？

人間はどうしても、大きな成功体験があるとそれがまだ続くと考えます。

資金が減ってきても一時のドローダウンと考え、事実を客観的に受け取れないのです。

成功が大きいほど過去の栄光にすがってしまうのです。

「こんなはずはない」「いつか元に戻るはずだ」と。

ギャンブルで勝利する鉄則は、

「勝ったときに止めて、今後一切ギャンブルをしない(勝ち逃げ)」ですが、

それを守ることがいかに難しいか。

成功しているときは脳に多幸感をもたらす

エンドルフィンという脳内麻薬が分泌されます。

これは実際に麻薬物質です。

常習性があり、一度味わうと、またエンドルフィンを分泌させたい、

つまり快楽を求めてしまうのです。

成功が大きければ大きいほど、大きな喜びを感じさせるべく、

多くのエンドルフィンが分泌されます。恐ろしいことです。

・・・そして億トレーダーは天国から地獄を味わいます。

最初に資産を失い、そこから這い上がったトレーダーは多くいます。

しかし一時でも億を稼ぎながら、

それを失って再度這い上がった億トレーダーというのは聞いたことがありません。

一度成功した後の失敗は、それだけ致命的なダメージをもたらすということですね。

億の利益が元本に戻って損失は実質ゼロという結果より、

増えることなく元本が半分になって損失が出ているにもかかわらずこちらの方が

心理的にまだましだと考えるのは私だけでしょうか。

ふたつ目の理由も心理面と関係するのですが、

大きな利益を手にした時の手法に執着してしまうことです。

大きな利益が出ているときは非常に高い勝率でトレードが進みます。

ですから大きな枚数をかけてもドローダウンが少なく、

快調に利益を積み重ねていくのですね。

そうするとその手法が相場に勝ち続けられる手法、

すなわち「聖杯」であると勘違いしてしまうのです。

そんなものは存在しないと理屈では解っていても、

大きく利益を出せた手法なのだからこれだけは間違いない。

とバイアスをかけて見てしまいます。

大原則として、大きな利益を生む高勝率な手法は長くは続かない、ということです。

1年のみという短期間で利益を出す必要があればそれも良いのでしょうが、

わずか数年ではなく、

今後10年20年と長期に渡って相場で生き残り続けるには、

コアとなる手法はたとえ勝率が悪くとも、長期間で有用な方法が良いのです。

また、日々努力研究し、知識を蓄え、相場に対応した新たな手法・マイルールを

継続的に見出していく必要があります。

前の文章と矛盾するように思われますが、

いくら長続きする手法とは言え、

それだけで勝ち続けられるほどFXは甘くありません。

基本となるコアの手法に、

時代の相場や通貨に対応したアップ・トゥ・デイトな手法や

マイルールも組み合わせないと生き残っていけないということです。

この真実に気づけるか否かが、FXで生き残る上で、

とても重要な要素になってきます。

ご自身でトレードされるにせよ、誰かに運用を任せるにせよ、

まず肝に銘じていただきたいことを、最初にお伝えさせていただきました。

やっぱりだいぶ長くなりましたね・・・やはり説明し過ぎは私の悪い癖です（苦笑）。

次回は、FXはギャンブルなのか？ということについて考えてみます。

ではでは！

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