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こんにちは。
いきなりですが「利息」というのは、
基本的にはお金を預けた、あるいは貸した方がもらうものですよね。
日本の政策金利が限りなくゼロに近い、
「ゼロ金利」で推移して久しいですが、それでもやはり、
利息はお金を出した(預けた)方がもらえます。当たり前です。
この利息がマイナスになるってことはあり得るんでしょうか？
つまりお金を出した方が利息を負担して支払わないといけない。
つまり「マイナス金利」。
そんな異常な状態が起こっている国があります。
北欧の小国、デンマークです。
デンマークと言われても、私はほとんど知識が無く、
かろうじて高級オーディオのバング&オルフセンと
アンデルセン童話が頭に浮かぶ程度^^;
この機会にとウィキペディアで調べてみると、
陶磁器のロイヤルコペンハーゲンやレゴブロックのレゴ(LEGO)も、
デンマーク本社だそうですね。なんとなく、
ハイソ(？)なイメージが漂います。
国情も安定しており、フィンランドなど北欧諸国の例にもれず、
社会福祉が充実しているそうです。
国民の所得格差が世界で最少なんだとか。
そんなデンマークで7月から実施されている「マイナス金利」、
つまりお金を預けると利息を支払わないといけません。
その金利はマイナス0.2％。銀行に100万円預けたら、
1年で2000円のコストがかかる計算です。
ちなみに国債の利回りもマイナスだそうです。
なぜこのような事が起こっているかと言いますと、
原因はユーロの危機的な状況です。
デンマークはEUには加盟していますが、通貨はユーロではなく、
クローネという独自の通貨を流通させています。
通貨の名前まで北欧っぽいと思うのは私だけですかね^^
このクローネがユーロからの安全な資金逃避先として人気を集め過ぎた結果、
今回のマイナス金利となったわけです。
デンマークのクローネはユーロとのペッグ制を実施しています。
ペッグ制というのは自国通貨と自国と関係の深い通貨(ここではユーロ)との
為替レートを一定に保つ制度のことです。
ちなみに日本は変動相場制ですね。
ペッグ制は輸出競争力の弱い国などが、
貿易を安定させるために採用している制度ですから、
デンマークとしてはユーロからの資金逃避先としてクローネが
選ばれるという事は、自国の経済情勢安定のためにはデメリットとなります。
つまり、
ユーロを売ってクローネを買う投資家・金融機関が急増する
↓
クローネの価値がユーロに対して上昇する(ユーロ安クローネ高)
↓
ユーロとクローネのレートが乖離し、ペッグ制が維持できなくなる
↓
デンマーク、困っちゃう
というわけです。
マイナスの金利を支払ってでもクローネがいい、
最悪崩壊するかもしれないユーロイラネ、という異常事態なわけですね。
とはいえ、このマイナス金利はあくまで
デンマークの中央銀行が提示しているもの。
現状では民間金融機関が、預金者に対してマイナス金利を
提示しているわけではありません。
となるとそのマイナス金利は誰が払うのか？
というと、もちろん銀行が国に払います。
このままでは預金があればあるだけ損失が出ますので、
銀行としては何かで穴埋めをする必要があります。
預金金利は今のところマイナスにはできませんから、
貸出金利を上げることで、利益を稼いて損失を埋めることになります。
ただ貸出金利が上がると、企業などがお金を借りなくなります。
企業などがお金を借りなくなると経済活動が停滞します。
悪循環の末、最終的な負担を強いられるのは、
結局のところデンマーク国民となります。
実際、これ以上金利がマイナス方向に進んだ場合は、
顧客(預金者)の費用負担も現実的になると、
中央銀行の偉い人も認めているそうです。
うーん、人気があり過ぎるのも困りものです^^;
ユーロは現在ゼロ金利ですが、今後欧州中央銀行(ECB)の
政策金利もマイナスに踏み込む可能性がささやかれています。
そうなった時デンマークはどのような対策をとるのか・・・
ペッグ制を堅持するのか、他の方策を打ち出すのか。
日本の経済規模ではまず起こりえない状況ですが、
ちょっと気になる話ではありますね。
ではまた～
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